「オスグッドだから成長が止まるまで仕方ない」「野球肘だから投げる量を減らしてください」と言われ、思うようにプレーできず悩んでいる学生さんや保護者の方は少なくありません。
今回は、膝と肘の痛みに悩まされていた中学生の野球選手の症例をご紹介します。
患者さんは強豪校で野球に打ち込んでおり、毎日ハードな練習を続けていました。膝は2つの病院でオスグッドと診断され、整骨院にも3院ほど通われましたが改善せず、痛みを抱えたままプレーを続けていました。
一方、肘は2つの病院で野球肘と診断されましたが、関節ねずみなどの重い障害ではありませんでした。当院で詳しく検査を行った結果、内側上顆炎の症状がみられ、投球時の負担が大きく影響していると判断しました。
来院のきっかけ
来院のきっかけは、以前オスグッドで通院されていた妹さんが改善したことでした。「練習は絶対に休みたくない。試合にも出たい。」という強い希望があり、ご本人と保護者の方の思いをしっかり共有したうえで施術を開始しました。
たいよう整骨院では、「野球をしているから野球肘」「膝が痛いからオスグッド」と決めつけることはありません。まずは痛みが出る動作やフォーム、筋肉や関節の状態、身体全体のバランスを細かく検査し、どこに本当の原因があるのかを見極めます。また、ご本人がどこまでプレーしたいのか、どの程度の痛みなら許容できるのかなど、競技レベルや目標も確認しながら治療計画を立てています。
検査の結果、膝の痛みはオスグッドそのものだけでなく、膝関節のわずかなズレによって周囲の靱帯や軟部組織へ負担がかかっていることも原因でした。そのため、膝のバランスを整える施術を行ったところ、膝の痛みは約2回の施術で改善し、プレー中も気にならない状態になりました。
しかし、肘は膝よりも慎重な対応が必要でした。膝の痛みをかばっていたことで踏み込みが浅くなり、投球フォームにもクセがついていました。そのため、いきなり全力投球へ戻すのではなく、シャドーピッチングや素振りなど、身体への負担が少ない練習から段階的に復帰していただきました。同時に、腕や前腕の筋膜の癒着や筋肉の緊張を調整し、肘へ負担が集中しない身体づくりも進めました。
約3か月後には痛みなく全力投球ができるようになり、強豪校の厳しい練習も最後まで問題なく続けられるようになりました。その後はケガの予防とパフォーマンス維持を目的に、全身のコンディショニングを中心としたメンテナンスへ移行しています。
同じようなお悩みの方へ
スポーツ障害は、筋肉や筋膜、関節の動き、姿勢、フォーム、ウォーミングアップ不足など、原因が一つとは限りません。だからこそ当院では、問診と検査に十分な時間をかけ、一人ひとりに合わせた施術をご提案しています。
学生アスリートにとって、中学3年間・高校3年間は思っている以上に短い時間です。特に大会や進学を目指す選手にとっては、1か月、1週間、そして1日が大切になります。だからこそ、できる限り競技を続けながら改善を目指せる方法を一緒に考えています。
治療終了時には、お母様から「本当にここへ来て良かったです」と嬉しいお言葉をいただきました。普段あまり感情を表に出さないご本人も、「思い切り野球ができるようになって本当に嬉しいです」と満面の笑顔で話してくれたことが今でも印象に残っています。
現在は大学へ進学し、野球を続けられているそうです。一方で、「もっと早くたいよう整骨院に来ていれば、もっと成長できたかもしれない」と話してくださったことも忘れられません。スポーツ障害は早期に適切な評価と治療を受けることで、競技人生を大きく変えられる可能性があります。膝や肘の痛みを我慢せず、できるだけ早めにご相談いただくことをおすすめします。